法廷弁護士

2018-03-23 []裁判官の交代

桜が咲き始め、裁判官が交代する季節になった。

年明け早々に異動を内示された裁判官が、弁護士に異動を伝えるのがこの季節の期日である。

裁判官は3、4年程度で通常4月に転勤になる。

1年以上かかる裁判も多いなか、裁判官の交代は珍しくない。

異動前に駆け込み的に終了させる(裁判官が事件を終了させることを「落とす」という)ことが出来ない事件については、

引継ぎメモが作成される。

 

裁判官の交代が裁判において重要な潮目になることもある。

裁判官の当たり次第で、裁判結果が影響を受けることは多い。

和解勧告の内容や訴訟指揮のやり方はもちろんだが、

判決内容も変わり得る。

 

裁判官の交代が判決にまで影響を及ぼすのはなぜか。

一番大きな理由は、主張書面に対する理解が裁判官によって区々になることが多いからである。

現に、控訴審の裁判官が判決で訂正する1審判決の誤りは少なくない(判決に影響をしないものも含めて)。

 

そして裁判に関する主張そのものについての引継ぎはあまりなされない(引継ぎメモの内容は事件記録の記載事項を含まず、

当事者の個性についての注意事項など周辺事情がもっぱら。前任の裁判官に事件に関する質問はしない。

新しい裁判官の求めにより、従来の主張を弁護士が紙1枚でまとめる場合もある)。

弁護士の主張は、交代した裁判官によって再検証されることになる。

 

好意的な心証を開示している裁判官が異動してしまうと、旗色が変わりかねない。

勝敗ラインが微妙な裁判はなおさらである。

和解勧告に従うか。

流れが変わることを期待して頑張るか。

スギ花粉の飛散量がピークを迎えるこの時期は、裁判所の人事を気にする裁判もちらほらある。

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